印鑑(はんこ)の材質や種類、特徴について
実印や銀行印あるいは認印が必要となり、印鑑屋さんに出向いたり、最近ではネットで注文する際に
用途に合う印鑑(はんこ)をどう選んだらいいのか、と迷う方が多くいます。
弊社に来店されるお客様も、どういった物で作ればいいのかわからない、と相談に来られます。
それぞれの印鑑(はんこ)は、その大きさ(直径)・素材(印材)・書体の3点で決まります。中でも困るのが
数多くある印鑑(はんこ)の材質から、適した物をどうやって選べば良いのか、という点です。
今回は材質による特徴、メリット・デメリット
用途に合わせた材質の選び方をご紹介します。
おおまかな材質の分類
○ 樹脂系の材質
ラクト、アクリル、琥珀樹脂
○ 木製の材質
あかね(輸入柘)、本(国産)柘、御蔵柘、彩華(チーク)、楓、黒楓
○ 角・牙製の材質
黒水牛、オランダ水牛(白水牛)、マンモス・象牙
○ 金属の材質
チタン、アルミ、金、銀
それぞれ細かい材質の説明については、弊社で扱っている物に限りますが
下記ページにて説明してありますので、コチラをご参考下さい。
上記の様に非常に多くの印材があり、200種類以上あるともいわれ、また1本数十万円以上の高価なものもあります。
それぞれ一つ一つの材質の説明については上記のページで参考頂くとして
素材の種類ごとの特徴やメリット・デメリットについてご説明します。
・樹脂系の材質
100円均一などで販売されている既製品のいわゆる認印と呼ばれる物は
ほとんどがこの素材で作られています。
■特徴
「ラクト」「プラスチック」等で形成された材質になります
色を入れたり、なかにはイラストやキャラクターが入ったハンコを
見たことがある方は多いのではないでしょうか。
弊社でもオシャレ印鑑(はんこ)としてHPにて販売しております。
これ以外にも店頭にて、かなり多様な樹脂系のオシャレな印鑑(はんこ)を取扱いしておりますので
是非お店にお立ち寄りください。
■メリット
メリットはその加工のし易さにあります。
上記のようなキレイな色を混ぜたり、中に模様を入れたりと加工のしやすさから
ちょっとした認印や、お手軽に使えるハンコとして人気があります。
■デメリット
加工のしやすい素材ですが、反面強度に関しては高くありません。
最も弱いのは熱による変形です
真夏に車のダッシュボード等においていたりすると、熱で変形してしまうことがあります。
中には少し硬いアクリル素材もありますが、それでも木材や角に比べると、強度に難があるため
実印・銀行印等の契約印にはオススメできません。
■オススメの用途
お手軽に購入でき、見た目オシャレな物もあるので、認印に最適です。
キャラクター物であったり、アニメとのコラボ商品等もありますので
友人へのプレゼントや、自分用等に如何でしょうか。
・木製の材質
恐らく一番ポピュラーな素材です。
印鑑(はんこ)といえば木製で「柘」と呼ばれる物が一番有名な材質です
■特徴
木製でも、材質の種類についてはかなり種類が多く
その中でも価格・耐久性共にピンキリです。
最安の物としては「あかね」と呼ばれる外国産の木材があります。
最も有名なのは「本柘」と呼ばれる柘素材ですが、「あかね」はその代用材として使われてます。
主に東南アジアが原産地で成長の速さと、量も多く採れる事から、比較的安価で販売されています。
他には木材と樹脂を高圧加熱処理することにより、耐久性を上げ、色付けされた
彩樺(サイカ)や楓等の材質もあります。これらは樹脂を浸透させた上で固めたものになるので
通常の木材よりも強度が高くなっています。
特に彩樺については色味が赤ですので、女性人気が高いです
■メリット
素材にもよりますが、比較的印鑑(はんこ)の中では安価に購入できる素材になります。
彫刻による加工もしやすいため、特に「あかね」はその価格から大変人気が高く
広く一般的に使用されています。
あとは木製の素材の木目等の風合いが残っているため、好んで使われる方も多くいます。
■デメリット
安価で手に入る「あかね」は、その価格の反面耐久性が「本柘」に劣ります。
「本柘」は「あかね」と比べると、その成長速度は遅いですが、その分「あかね」と比べて
密度が高くなり、その耐久性は「あかね」の倍以上と言われています。
勿論いずれも木材ですので、高い所からアスファルトに落とすと、欠ける事もありますし
朱肉に強く押し付けすぎると、文字と文字と隙間に朱肉が入り込み
埃などと共に、ゴミとして詰まってしまう、という事もあります。
■オススメの用途
最も種類が豊富なので、全てに当てはまるわけではありませんが
実印・銀行印の契約印から、認印まで、様々な用途で問題なく使用可能です。
出来れば長年使うであろう実印や銀行印は本柘植以上の素材で作られることが望ましいです。
弊社では「あかね」以上の材質の物については
「永年保証サービス」をしております。
使用中にかけてしまったりした場合に、1度ではありますが彫り直しをさせて頂くサービスです。
・角や牙製の材質
黒く光沢のあるボディをもつ黒水牛が一番有名な角素材の印鑑です。
■特徴
濡れたような漆黒の輝きを持つ水牛の角、その中でも
芯持ちといわれる、角の中心部分にあたる場所の材質が最もポピュラーで
その黒い色から男性人気が高くあります。
同様に、角ではありますが、白と黒のコントラストが美しい
「オランダ水牛」と呼ばれる角の素材があります。
名前は「オランダ水牛」ですが、実際には陸牛の角です。
その他印鑑(はんこ)の王様として最も有名な「象牙」があります。
※弊社では「象牙」は店頭販売のみとなります。
■メリット
メリットはなんといってもその見た目にあります。
真っ黒の黒水牛は男性人気が高く
白と茶色のコントラストが特徴的なオランダ水牛は女性人気が高いです。
硬さも申し分なく、朱肉の付きも良いため、捺印性も高く使いやすい材質になっております。
■デメリット
デメリットは若干乾燥に弱い事です
基本的に作成し商品としてお渡しする際は印面部分に「ツバキ油」を塗っていますので
それによって、乾燥を防いでいます。
通常ケースにいれておけば問題はありませんが、ケースから出して
日の当たる場所などに置きっぱなしにしてしまうと、ヒビが入ってしまう事があります。
あとは動物の角になりますので、ご黒人の方は宗教によっては好まない方もおられますので
プレゼント等で送る際には、そこに気を付けましょう。
■オススメの用途
こちらも材質としては硬い部類に入りますので
実印や銀行印、よく押す認印等に最適です。
使用後はしっかりと朱肉をふき取り、ケースに入れて
保管しておけば、長期間問題なく使用できます。
・金属製の材質
最近最も人気が高い、最強と言われるチタン印鑑です
■特徴
特徴は何といってもその硬さです。
木材・角・牙と比べても圧倒的な硬さ、耐久性があり
摩耗もないため、100年持つといわれています。
海水に浸かっても、水洗いしても錆びない耐食性や、融点が1000度以上の耐熱性から
「最強の印鑑(はんこ)」と言われています。
今では彫刻技術も大幅に進歩し、針ではなくレーザー彫刻による加工で
繊細な文字も綺麗に彫刻が可能となりました。
基本的な素材はシルバーですが、ブラック・ゴールドもあり
ミラー(鏡面仕上げ)加工された物等、幅広く種類があります。
またスワロフスキーを入れた素材も人気が高いです。
■メリット
これは硬さ、耐久性の高さと捺印性の高さです
先ほどの特徴通り、水洗いしたとしても錆びませんので、朱肉が詰まってしまったり
汚れてきてしまった場合には、歯ブラシなどで水洗いをすることで新品同様の綺麗を保つことができます
また、画数の多い文字や、文字数の多い印鑑(はんこ)等の場合、木材などでは欠けてしまう恐れがある場合もありますが
チタンの場合、その硬さにより、大変欠けにくくなっています。
会社やお店の領収書に押す用の角印も、角部分がよくへこんでしまい
うつらなくなった、と再度作成に来られる方がおられますが、そういったへこみもありませんので
いつまでも購入当時の高い捺印性で、綺麗に捺印可能です。
よく「チタン印鑑(はんこ)は重い・・・」と言われる事がありますが
実印などの場合、その重みをもって、契約時や人生の転機に責任の重さを実感することができます。
またその自身の重みによって、強く力を籠めなくてもその自重により綺麗に捺印が可能というメリットもあります
■デメリット
一つは先ほど書いた「重さ」です。
やはり樹脂や木材系と比べると若干の重さがあります。
それでも金属の中では比較的に比重の軽い素材といえます。
あとはレーザー加工等、特殊な加工をするため、お値段としては
通常の樹脂や木材と比べると高くなります。とはいえそれでも数年後に欠けてしまって
再度もう1本作る事を考えると、100年もつといわれるチタンの方がコストパフォーマンスに優れていると
言えるでしょう。
■オススメの用途
こちらもすべての用途にオススメです。
耐久性においては実印・銀行印等で作成すれば、かなり丈夫でシッカリとした印鑑(はんこ)となるでしょう
最も使う印鑑(はんこ)として「認印」に関してもかなりオススメです。
会社の業務等で多く印鑑(はんこ)を押される場合には、耐久性が高くなおかつ捺印性があるチタンは
最適な素材かもしれません。キレイにうつらず押し直しや、力を込めて押す必要もないので
それだけで負担が軽くなります。
弊社ではチタン印鑑(はんこ)を彫刻できるレーザー彫刻機を導入しておりますので
お急ぎの方は即日受取、即日発送も可能です。
是非お急ぎの方はご相談下さい
Q&A
Q:印材をどう選べばいいですか?
A:印鑑(はんこ)の用途によりますが、一生に1本作る実印あるいは銀行印は、永く保管が必要なため、耐久性や歪みが少ない印材が求められ
柘でも本柘以上、また水牛などがよく使われます。また最近では、印影も鮮明で耐久性も非常に高いチタンも評価されています。
Q:実印・銀行印・認印の3本セットで購入する場合は、印材はどう選べばいいでしょうか?
お勧めは、3本とも同一の印材です。特にプレゼントされる場合は同じ印材に揃えてあげると綺麗で見栄えがします。
ただし、同一印材にする必要はありませんので、例えば一番重要な印鑑の実印は、チタンなどの高価ですが安心のおける印材を選び、
一方、認印は安価な印材にしてもかまいません。
Q:開運などの印鑑鑑定で決めてもいいでしょうか?
A:あくまでも個人の考えですので、かまいません。姓名判断・四柱推命・九星気学・風水などで印材やその色を選ぶことも出来ます。ただ、一時騒がれた非常に高価な印鑑(はんこ)を買わせる霊感商法には気をつけましょう。
Q:実印や銀行印には、認印などにある当りがありませんが?
A:印鑑(はんこ)は、その所持者の分身であるという考えが古来よりあります。そのため、自身の分身である印鑑(はんこ)には傷を付けてはいけないとされ
当りがありません。また、特に実印については、不動産の購入契約や融資契約などの重要な契約書に押印する際に、
当りが無いことにより印鑑(はんこ)の上下を印面を見て確認すると言う行為が発生します。
このことにより最後の押印までの冷静な1拍が生まれると言われています。
Q:でもやはり当りがあったほうが便利なのですが?
A:当り部分に、スワロスキーなどを埋め込まれた素材もあります。
おしゃれな印鑑(はんこ)になるので女性の方に人気があります。
まとめ
如何でしたでしょうか
思った以上に多くの種類があると感じたと思います
それぞれのメリットやデメリット、特徴も踏まえて解説しましたので
これらを参考にして頂き
ご自身の世界でただ一つの印鑑(はんこ)を作成する参考に役立ててもらえればと思います
弊社では大阪府に実店舗が4店舗
またNET通販もしております
実店舗型としては最大クラスの設備がありますので
即日受取、即日発送を土日祝で対応可能です。
お急ぎの際には是非ご相談ください。