スタンプ(浸透印)の特徴とメリット・デメリット
スタンプは一般的に二種類あります
・スタンプ台のインクに付けて押すスタンプ
・内部にインクが搭載されているスタンプ
この二種類になりますが
今回は後者の中にインクがあるタイプの解説をさせて頂きます
「浸透印」と呼ばれるスタンプです。
浸透印とは
ハンコの内部にインクが内蔵されたもので、印面にそのインクが浸透して捺印出来るタイプのスタンプです。朱肉やスタンプ台に押してから捺印する一般的なゴム印と比べ、インクが内蔵されているのでスタンプ台も朱肉も必要なく、より簡単により早く捺印が可能です。
今回はこの浸透印の特徴、メリット・デメリットを解説したいと思います。
特徴
最も有名な浸透印はいわゆる「シャチハタ」とみなさんが呼んでいる、ネーム印です。
携帯する際も浸透印の本体だけあれば良く非常に便利です。内臓インクが無くなれば、補充も出来、
十分にインクが補充された浸透印は、数百回から数千回の捺印が可能なものが一般的です。
しかしながら、安価で売られている浸透印では、補充できないものや、使い捨てタイプもありますので、
購入する際は、用途に合わせて選択が必要です。
浸透印では、ゴム印に比べ自由な印面サイズがありません。円形、角形と決まった印面サイズが用意されています。
円形:訂正印などに使用される直径6mmから80mm位まで
楕円:長形80mm位まで
方形:長形100mm位まで
データ印(日付印):直径30mm位まで
また、インキの色は、赤、黒、朱、青、紫、緑の6色が一般的に用意されています。
そして、ゴム印に比べ浸透印は、繊細な印影が作成できますので、各種の字体は勿論、イラストや写真、緻密なロゴなども綺麗に作成可能です。
メリット
●インクが内蔵されている
最大のメリットはやはり中にインクが内蔵されている事です。
朱肉やスタンプ台が不要ですので、特に数多く押す場合には最適です(ポイントカード等)
押しムラも少ないので、一部うまくインクがついていなくて映っていないという事もあまり起こりません。
●文字欠けがあまり無い
通常のゴム印と違い、文字部分が高く出ているわけではないので
文字潰れや文字が欠けてしまう事が少ないです。
●持ち運びに便利
スタンプ本体はあるのにスタンプ台(インク)が無い・・・という事が防げます。
スタンプさえあれば、一緒にスタンプ台や朱肉を持ち歩く必要がありません。
やはりメリットはインク内蔵型である事が大きな意味を持ちます。
特にネーム印については、職場でみなさん1つは持っているのではないでしょうか
デメリット
●サイズが決まっている
これは住所印等でよくあるのですが、浸透印というのは中にインクが入っている構造になっているため
基本的にサイズに自由が利きません、勿論サイズの種類は豊富にあるので、いずれかでカバーはできるのですが
基本的にはあるサイズに合わせて作成するスタイルになります。
サイズをオーダーメイドで作成は可能ですが、納期と価格は大きくなります。
10mm×10mmの中に5mm×5mmで作成することは可能ですので
少し外側は大きくなりますが、印面は指定サイズでの作成は可能です。
●変更ができない
組合せの住所印等の場合、住所が変更になると、住所部分のみを作成し、付け替えて使う事ができますが
浸透印は、一部変更という事ができません。
住所が変わった場合は、全て1から再作成になります。
●分割して使えない
先ほどと内容的に同じになりますが
住所印の場合、電話番号がいらない時等もあると思うのですが
浸透印の場合、一行だけ外す、という事ができません。
全て一緒に印字されます
●細かい文字が潰れやすい
これは浸透印の特性であるのですが
押すときに当然中からインクが出てきますので、細かい文字や、強く押し付けすぎると
インクがにじんで、細かい文字がつぶれてしまう事があります。
特に作り立ての時はその傾向が強く、軽く押す事を心がける必要があります。
また細かい文字は相応に大きくして作成してください。
デメリットについては、商品の特性上どうしようもない部分もあるのですが
中には住所、屋号、代表名、TEL等をバラバラで浸透で作成し
マグネット等でくっつけて作れる商品もあります。
そういった創意工夫によって、日々少しずつですがスタンプも進化をしています
Q&A
Q:補充インクはどれでもいいですか?
A:インクが無くなった浸透印にインクを補充するには、必ず浸透印本体のメーカーと同一のメーカーの
専用インクを使用します。また、同一メーカー品でも、浸透印の種類によっても指定があるので、
補充の際は十分に注意しましょう。間違ったインクを補充してしまうと印面が詰まってしまい使用不能となり廃棄せざるを得なくなります。
Q:1回インクを補充するとどれくらい使えますか?
A:メーカーや浸透印のタイプや大きさにもよりますが、一般的には1回の十分なインク補充で数百回から数千回の捺印が可能です。
Q:使用中の浸透印のインクの色を替えられますか?
A:同一の浸透印メーカーのインクでも、補充には同色のインクしか使用できません。安易に色の変更は出来ません。
Q:浸透印のインキが切れたのでゴム印用のスタンプ台を使えますか?
A:使用できません。あくまでも指定のインクを浸透印本体に補充して下さい。万一誤ってスタンプ台に押して使用すれば、印面が詰まって再使用が出来なくなります。
Q:最近インクを補充しても印影がかすれて綺麗に捺印できません。
A:印面にほこりなどが付着し、インクが印面に浸透されない可能性があります。その際は、
セロテープを印面に押し当てて印面を清掃すると復活することもありますので試してください。
浸透印を使用しないときは、必ず添付されている印面保護用のキャップを印面を保護して下さい。
Q:ゴム印と比べ浸透印の印影は綺麗ですか?
A:浸透印は、印面に均一にインクが補充されますので、ムラが無くゴム印より綺麗に捺印できます。
Q:イラストとかロゴなども作成可能ですか?
A:かなり繊細なイラストの作成が出来、モノクロ写真も作成可能です。ゴム印より繊細な加工が可能になります。当然モノクロのみとなります。
Q:耐久性はどれくらいありますか?
A:インクを補充して適切に使用すれば、10年でも20年でも使用可能です。
Q:住所印として使っている浸透印の一部の住所の訂正が可能ですか?
A:浸透印は一旦作成した印面内容の一部のみを変更あるいは作り変えることは出来ません。
新たに全部を作り変えることとなります。
Q:浸透印で作った認印は、役所などの公的なところでは使えないのですか?
A:役所などの公的な文書の捺印としては、浸透印体タイプの認印は使用を断われます。浸透印はゴム印と同様とみなされ使用できないようです。
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